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タートルズSS 「Sara」 (ドナテロ×ミケランジェロ) 

(註:舞台はFFです。そして、この話には「Same As It Never Was」、いわゆる「鬱未来」のことが出てきます。
ネタバレが嫌な方、並びに鬱未来は苦手、と仰る方は、閲覧をご遠慮ください。
大丈夫な方は、「続きを読む」からどうぞ。)
















「マイキー?」
コーディの研究室から出てくると、リビングにマイキーの姿がなかった。珍しいな、あのマイキーがゲームもしてないなんて…。
「どこ行ったんだろ…。」
僕がなおも探していると、レオナルドが道場のほうから戻ってきた。マイキーは…、一緒じゃないみたいだ。
「レオナルド、マイキーはどこに行ったか知らないかな?」
ダメもとで聞いてみると、レオナルドはあっさりと答えてくれた。
「ミケランジェロなら、屋上の方へ行って、まだ戻ってきてないぞ。」
「…ありがと。」
レオナルドの言葉を頼りに、僕も屋上へと行ってみる。と、スプリンター先生の作った屋上庭園の中、マイキーは心地良さそうにお昼寝をしていた。
(こんなところに居たんだ…。)
ほっと胸を撫で下ろして、僕はマイキーの隣に座る。暖かな陽だまりの中で、彼は笑顔のまま、規則正しい寝息を立てていた。どんな夢を見てるやら…。
「……。」
そんなマイキーの寝顔を見ているうちに、何だか胸が苦しくなってきて、僕はマイキーの頬をそっと撫でた。


(…今まで、色々あったね、マイキー…。)
今日までに経験してきた、数多くのこと。嬉しいこと、悲しいこと、大変だったこと、家族の絆がバラバラになりかけたこともあった。それらを全部乗り越えてきて、今、僕たちはここにいる。
(それに…。)
まだ皆には話していないけれど、僕はあの時、とても悲しい物を見た。

アルティメット・ドレイコに飛ばされた先の世界で。

それぞれ、「何か」を失った兄弟たちを。

レオは両目の視力を、ラフは片目を、そしてマイキーは片方の腕を。
先生に至っては、すでに永遠の眠りについていた。それを知らされたときの僕の衝撃は、とても言葉では言い表せない。
その上、彼らは過酷な環境の中、笑顔も忘れてしまっていた。
…あれは、数ある未来の可能性のうちの、一つでしかない。分かってはいるけど、やっぱり僕は、皆に笑顔を失って欲しくない。…マイキーには、特に。
「…うっ、く…!」
顔を覆った指の隙間から、涙が溢れて、零れ落ちていく。マイキーが大切で、だからこそ、あの時のことを思うと胸が痛くなる。
「ん…、ドナちゃん…?」
「あっ…。」
泣いていたからか、僕はマイキーが目を覚ましたのに気づかなかった。慌てて涙を拭うけど、なかなか止まってくれない。
「ごっ、ごめん、マイキー…。起こしちゃった?」
「…ううん。それより…。」
小さく呟くと、マイキーは僕の方に顔を寄せてきて、半開きだった僕の唇をそっと塞いだ。
(えっ…。)
至近距離にある、マイキーのオレンジ色のバンダナ。それが眩しくて、僕はぎゅっと目を瞑った。
唇が離れるのと同時に、僕は目を開ける。キレイな空色の瞳が、僕をじっと見つめていた。
「…ドナちゃん、泣かないで。オイラ、ドナちゃんの笑った顔が大好きなんだ。だから、泣かないで。」
「マイキー…。」
心の中の悲しみが拭い去られる。代わりに湧き上がる愛おしさに、僕は涙を拭いて笑顔を見せた。
「…ありがとう、マイキー。もう大丈夫だよ。」
「へへー…。」
僕が笑ったことに安心したのか、マイキーはもう一度芝生の上に身を横たえる。すぐに聞こえてくる、幸せそうな寝息。
「……。」
僕も大きく息をついて、マイキーの隣に寝転がった。日差しも、マイキーの優しさも、温かかった。


これからも、きっと色々あるんだろう。だけど、優しさも笑顔も忘れてしまうのは、あまりにも悲しすぎるから。

(…何があっても、その笑顔が見たいから、マイキー、僕は君を守るよ…。)

そんな事を思いながら、僕はマイキーの手を両手で包んで、とろとろとまどろみ始めた。







あおきです。どうも。
読みたいSS投票で、第4位に入った、「ドナテロ×ミケランジェロ」です。

自分のSSで鬱未来に触れるのは初めてです。あのエピソード、初めて見たときは何だか悲しくなってしまって…。
やっぱり彼ら、特にマイキーには、いつも笑顔でいてほしいです。

タイトルの「Sara」ですが、…まぁ、いつも通り、曲名でして。で、こんな歌詞があります。

「遠い昔の 悲しい夢も」

…これって、鬱未来? と思った瞬間から、構想が練りあがりました。本当は恐らく、戦争のことなんでしょうけど。
あと、「S」「a」me As It Neve「r」 W「a」s の符合とか。これは後付けですけども。
曲自体はとても穏やかで、ドナミケの雰囲気に良く合うんです。

鬱未来ダメな方は、申し訳ありません。

では、今回はこの辺で。
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