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タートルズSS 「Wish you were here」 (ラファエロ×レオナルド) 

「好きだ。」
ラファエロにそう言われてから、3日が過ぎた。
その間、俺はずっと、返事を保留にし続けたまま。
(知らなかった…。ラファエロが俺のこと、そんな風に思ってたなんて…。)
でも、ラファエロの気持ちを受け入れるわけにはいかない。俺たちは男同士だし、兄弟でもある。恋愛関係になるなんて…。

とん。

テーブルで悩む俺の目の前に、温かなミルクの入ったマグカップが置かれ、俺ははっと我に返った。
「……。」
ミルクを置いてくれたラファエロは、そのまま自分の分のカップを手に、俺の向かい側に座る。
「…あぁ、ありがとう、ラファエロ。」
カップを手に持とうとしたところで、気がついた。…このマグカップ、ラファエロのじゃないか。
「ラファエロ、これ…!」
彼に声を掛けたところで、俺は言葉を失った。ラファエロはそ知らぬ顔で、俺の青いマグカップを口に運んでいた。
(…わざとか?)
そうとしか考えられない。普通、自分の物を間違えるはずがないから。わざとだ…。絶対わざとだ…。
「……。」
仕方なく、俺はラファエロの赤いマグカップでミルクを飲む。温かく、ほのかに甘いのは、砂糖を溶かしてあるからか。
…俺の好みを、よく解ってる。
手の中のカップに、視線を落とす。赤。ラファエロの、色。
ミルクを飲みながら、俺は見つからないようにラファエロの顔を見る。彼は何も言わず、足元に顔を向けながら、頬杖を付いていた。
ラファエロはいつも、このカップで飲み物を飲んでいる。そう思うと、彼の私物を使っているのが気恥ずかしくなって、俺は残りのミルクを一気に飲み干した。
「…ご馳走さま。じゃあ、俺はもう寝るから…。」
「…おう。」
席を立つと、背中にラファエロの視線が突き刺さる。…ごめん、ラファエロ。まだお前の気持ちに答えてやれるほど、自分と向き合っていない。


自分の部屋に戻ると、俺は背中の鞘を下ろして、ベッドに仰向けに横たわった。ミルクで温められた体は、いつもならすぐに眠りに落ちるはずなのだが…。
(…ダメだな。)
いくら目を閉じても、ちっとも眠くならない。それどころか、俺の意識は、自分でも知らないうちに、ラファエロのことを思い浮かべていた。
(っ…。な、何で、ラファエロのことを…。)
落ち着こうとするが、鼓動はますます速くなっていく。寝返りを打った俺は、ため息の後に、階段を上って来る足音を聞いた。
(まずい…、きっとラファエロだ…。こんなとこ見られたら…!)
俺の心配をよそに、足音の主は階段を上がり、俺の部屋を覗くこともなく、静かに気配を消した。
(何だ…。)
止めていた息を、ほっと吐き出す。…ちょっと待ってくれ。何で俺は今、少しがっかりした?
ラファエロが来てくれることを望んでいたのか? いや、そんな事は…。でも…。
頭の中がこんがらがってしまった俺は、自分の考えを整理するため、軽く頭を振った。

…その瞬間、俺は、得体の知れない心細さに襲われた。

(えっ…!?)

まるで、光も何もない暗闇に、一人、取り残されたように。

がたがたと震える体を押さえつけ、俺は無理やり呼吸をする。が、心細さは強くなるばかり。
こんな時、誰かが側にいてくれたら…。
(…誰か?)
いや、違う。心が求めているのは、決して「誰か」ではない。…思い浮かんできたのは、赤。赤いハチマキを締めた、彼。
(ラファエロ…。)
ラファエロが、ここにいてくれればいいのに。ラファエロが、俺の側にいてくれればいいのに。ラファエロ…。

「…ラファエロっ!」
耐え切れず、俺は彼の名を呼ぶ。胸を襲う苦しさに、俺はベッドから勢い良く身を起こした。
ラファエロに会いたい。我慢できない。ラファエロに会いたい!
部屋から飛び出すと、ちょうどこちらに向かってきたラファエロと、鉢合わせしてしまう。
「あ…!」
「…あー、レオナルド。呼んだか?」
さっきの、俺の声が聞こえたのだろうか。ラファエロは俺の身を案じて、わざわざ来てくれたんだ…!
「うっ…!」
それが嬉しくて、俺はラファエロに抱きついてしまう。彼の胸に顔を押し付けながら、俺は子供のように泣いてしまった。
「レオナルド…!」
自分の体を包み込む、ラファエロの腕の温もりと強さ。そうだ、狂おしいほど、これを求めていた…!
「…もう一回言うぜ。レオナルド、お前が好きだ。」
「ああ…! 俺も、ラファエロが好きだ…!」
そう言うと、即座に唇が奪われる。今だ止まらない涙を拭ってもらい、俺はもう一回、ラファエロの胸に顔を埋めた。


何があっても、絶対に側にいてくれる。そう確信できる何かが、そこにはあった。





オトメナルド。

また、糖度が高い…。胃薬常備でお願いします。

タイトルは、わたしの大好きなE-ROTICの楽曲のタイトルから(*´∀`)
こんな名曲を忘れてたなんて。
直訳すると「あなたがいればいいのに」です。E-ROTIC屈指の名バラードです。

では、今回はこの辺で。
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