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タートルズSS 「Gunning Down Romance」 (ダークレオ×レオナルド) 

熱に浮かされたように、俺の体は街を彷徨う。
何の目的もなく、無意味に。
今、俺の中には、相反する二つの感情が混じりあっている。
一つは、レオナルドを想い、焦がれ、追い求める衝動。
もう一つは、それを真っ向から否定する感情。
(違う…、俺は、あいつのことなど、憎いとしか思っていない!)
頭ではそう思っても、俺の心の奥深くには、レオナルドの面影のような物が深く喰らいついていて、離れない。
何度頭を振っても、奴が脳内から出て行かない。何故だ…、何故俺はこんなに…。
「……!」
歯ぎしりをし、俺はその場に立ち止まる。叫びだしそうになるのをかろうじて堪え、俺はある場所に向かって歩を進めた。

思えば、ここに一人で、しかも真正面から来るのは、初めてかもしれない。
応対に出た、このサーリンとか言うロボットが、えらく驚いていた。
「…本当に、コーディ様には危害を加えないんでしょうね?」
「ああ。俺が用があるのは、…あいつだけだからな。」
信用されていない。まあ、俺が今までしてきた事を思えば、無理もない。
リビングに通され、俺はまず目指すレオナルドの姿を認めた。奴らはリビングで寛いでいて、いきなり現れた俺に、言葉もないようだった。
「…ダークレオナルド!」
「てめぇ…、何しにきやがった!」
まず、俺にサイを抜いて食って掛かってきたのが、ラファエロ…とかいったか。
そいつを無視し、俺はレオナルドに向かって指を突きつける。
「…レオナルド。お前に、決闘を申し込む。」
「なっ…!?」
突然の俺の言葉に、奴らは全員絶句する。が、やはり一番先に反論してきたのは、ラファエロであった。
「ふざけんな! てめぇの言うことなんか聞けるか! 俺が今ここで…!」
「…よせ、ラファエロ。」
奥から聞こえてきたレオナルドの声に、ラファエロだけでなく、俺もぴくりと反応してしまう。
「…決闘を申し込むからには、それなりの理由があるんだろう?」
まっすぐに、俺を見つめてくるレオナルド。そんな彼から視線を反らし、俺は小さく呟く。
「…そうしないと、俺の気が、済まない。」
理由と呼ぶには、あまりにも自分勝手な理屈。だが、レオナルドは頷いてくれた。
「解った。」
と、それにラファエロが反論する。
「本気かよレオナルド! こんな奴と!」
「言っただろう? これは決闘だ。受けなければ…、タートルズの名が廃る。武士道にも反する。」
「うっ…!」
黙り込むラファエロの前を通り過ぎ、レオナルドがこちらにやってくる。俺の前で止まるかと思いきや、奴は俺の横も通り過ぎた。
「来いよ。俺たちの道場なら、戦うのにふさわしい。」
言われて俺は、レオナルドについて歩き出す。後ろからラファエロが追ってきたが、俺は気にしなかった。

「悪いが、見届け人は不要だ。」
道場の入り口で、俺たちは言い争っていた。レオナルドと二人で、真剣勝負をしたい俺。片や、中に入って勝負の行方を見届けたいラファエロ。
「二人きりで、やらせてもらいたい。」
「信用できるか! もし卑怯な真似しやがったら、俺は…!」
「そんな真似はしない。お前らの言う、『武士道』とやらにも反するだろう?」
「…大丈夫だ、ラファエロ。」
納得できない様子のラファエロを、レオナルドがなだめる。
「どうしても、って言うんなら、ここで待っててくれ。」
「……わかったよ。」
どうやら話はついたらしい。道場の扉を開け、俺はレオナルドに続いて中に入った。
広々とした空間。入ってきた扉が閉じられると、そこには本当に俺と彼の二人しかいない。
緑色の明かりに照らされ、レオナルドは背中の鞘から刀を抜いた。
「…手加減は無しだ。いいな?」
「…望むところだ。」
その場の空気が、固まったように動かない。小さな彼の呼気まで、俺の耳に届く。
「……さぁ、始めようか。いくぞ!」
彼の言葉に、俺も背中から剣を構えて、大きく吼える。覚悟しろレオナルド。俺は今、お前を、お前への思いを、自分の手で打ち倒す!
力任せに振り下ろす俺の剣を、レオナルドは体を少し動かすだけで避ける。それが癪に障り、俺は両の剣で横殴りに切り払った。
「はあっ!」
後ろに跳んで剣戟をやり過ごし、レオナルドは俺との距離を詰める。打ち込まれてきた彼の刀を自分の剣で受け止め、ぎりぎりと剣の柄に力を込める。単純にパワーバランスだけなら、俺の方が有利だ…!
だが、それはレオナルドも解っていた。彼の刀から力が抜けると、俺は蹴りが飛んでくるのを警戒し、自分から後ろに下がる。予想通り跳んできた蹴り。俺は冷静に彼の足を掴み、壁に向かって投げ飛ばした。
「うわっ…!」
壁に打ち付けられ、体勢を崩すレオナルド。その姿にすかさず剣を振り下ろそうとしたが、間一髪のところで逃げられた。
距離をおいて、対峙する俺たち。少しの間を置いて、彼は刀を構えたまま、上体を深く沈みこませた。
(来る…!)
俺も体勢を整える。彼がこちらに向かって走り出したのを見て、俺も正面から彼に向かっていった。
「はっ!」
「ふんっ!」
ほぼ同じタイミングで、俺たちは跳ぶ。そのまま空中で互いの獲物を噛み合わせ―
「……ぐっ…!」
床に降り立ち、崩れ落ちたのは、俺のほうだった。
咄嗟に刃を反したレオナルドの刀に、両腕をしたたかに打ち据えられ。びりびりと震える腕は、剣を持つことも、自分の体を支えることも不可能だった。
悔しさに顔を上げると、目の前にレオナルドの刀の切っ先が突きつけられる。
「…終わりだ。」
短く、冷たささえ秘めたそのセリフが、この時間の終わりを告げた。
「くそっ…!」
「…気はすんだのか?」
レオナルドに答えず、俺は唇を噛み締める。まだ痺れの取れない手のひらを無理に握り締め、俺は言葉を搾り出した。
「…負け犬の頼みだが、もう一つ、聞いてくれ。」
「…止めを刺せ、以外の頼みなら、聞いてやる。」
刀を鞘に収めたレオナルドに、俺は固く目をつぶる。
「…憐れみでも構わない。俺に…、口付けをして欲しい。」
「なっ…!?」
レオナルドにとっては、予想外の頼みだったに違いない。今までとは全く違う慌てぶりだ。
「そ…、そんな事、出来るわけがないだろう!?」
「…ならば、今すぐ止めを刺せ!」
「っ!?」
息を呑む彼に、俺は続けて言い放つ。
「お前を思うたびに、俺は今まで経験したことのない痛みに襲われる! その痛みに決着をつけようとここまで来た…。なのに、お前は倒せず、思いも消えないままで…。 答えろ、俺は…、どうすればいい!?」
床に伏す俺の肩に、レオナルドの手が置かれる。はっと顔を上げると、いつの間にか俺の頭はレオナルドの腕に包み込まれていた。
「…そんなに、自分を追い込むな。」
彼の声が、この上なく優しく、頭の中に響く。
「俺は、いつかきっと、お前たちと仲間になれると、そう思っている。それじゃあ、ダメか…?」
「……。」
今まで以上に近くに、レオナルドの顔がある。温かな手のひらが頬に添えられ、俺は声にならない声を漏らした。
「…これで、お前の気が済むのなら、一度だけ…。」
目を見開いたままの俺に、レオナルドの唇が触れる。俺はすぐに彼の後頭部に手を回し、舌を差し入れ、思う存分レオナルドを貪った。
「ん…、くっ、はぁ、はぁっ…。」
息が出来なくなるくらいの、深い、一度きりの口付け。俺の胸には、不思議な満足感があった。
(…これでいい。)
立ち上がると、レオナルドは親切にも、落とした俺の剣を拾い、渡してくれた。それを背中に収め、俺は彼に頭を下げた。
「…済まなかった。」
「いいさ…。」
謝る俺に、レオナルドは笑ってくれる。その笑顔が、少しだけ俺を救ってくれた。
道場の扉を開けると、やはりそこで待っていたラファエロと視線がぶつかる。
「…終わったのか?」
不機嫌そうに聞いてくる彼に、俺は無言で頭を下げた。
「……?」
不思議そうな顔に変わるラファエロと、俺を見送るレオナルドをそこに残し、俺は奴らの居場所を後にした。


結局、レオナルドも、レオナルドへの思いも、俺は打ち倒すことが出来なかった。

例え、この先に待っているのが悲劇のみだとしても、

俺は、レオナルドを思わずにはいられないのだろう。






刃を交えることでしか、伝えられない思いがある。

そんなテーマで書いてみました、闇レオ×レオ第4弾です。

悲しいファーストキスでございます。わたしの書く闇レオレオは、今まではどれもキスすらさせてなかったので。
本当は、彼らの初キスは、次回書く予定のラフレオ・ドナミケ・闇レオレオの3部作でやる予定だったんですけど、
仕事中に漲るともうダメなんです。無性に書きたくなっちゃうんです。
なので、前倒しに。


すべての原因は、この間ツイッターでタイトルの「Gunning Down Romance」について呟いたからだ!

…えぇ、自分が悪いんです。

次の彼らのキスは、幸せな物に。


では、今回はこの辺で。

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