07« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ: スポンサー広告

tb: --    cm: --

タートルズSS 「春になったら」 (ラファエロ×レオナルド、捧げ物) 

リビングのソファーで、レオナルドはエイプリルからもらった雑誌に目を通していた。
ページを指先で弄びながら、彼が熱心に見つめている本。それは、日本を特集した旅行雑誌。有名な観光地が多数載っていたが、中でも一番レオナルドが目を引かれたのは、「お花見」の記事。
満開の桜の中を人々が歩く写真は、レオナルドに少なからず、憧れの情を抱かせた。
「いいなぁ…。」
「何が?」
不意に後ろから掛けられた声に、レオナルドは驚いて本を取り落としそうになる。慌てて振り向くと、そこには不思議そうな顔のラファエロがいた。
「ら、ラファエロ…。驚かさないでくれ…。」
「…悪ぃ。 で? 何がいいって?」
「ほら、これ…。」
重ねて問いを投げるラファエロに、レオナルドは先ほどまで自分が見ていたページを見せる。ラファエロは本を受け取りつつ、レオナルドの隣に深く腰掛けた。
「日本には、『お花見』という風習があって、春になると、満開の桜を見に、たくさんの人が集まるんだそうだ。」
「…ふーん。」
気のない返事をしながらも、ラファエロはじっとその記事に目を通す。レオナルドはほうっとため息をつき、ソファーの背もたれに体を預け、天を仰いだ。
「行ってみたいな、お花見…。」
うっとりとした呟きに、ラファエロは本から顔を上げ、ぽつりと一言。
「んじゃ、一緒に行くか?」
「…えっ?」
きょとんとするレオナルドに、ラファエロは小さく笑ってウィンク一つ。
「春になったら、な。」
「ラファエロ…!」
自分の望みが、何よりも愛しく想う存在によって、叶えられようとしている。レオナルドは顔を紅潮させ、大きく頷いた。
「あぁ。春になったら、絶対行こうな…!」
絡め合わされた小指の感触に、自然に胸が高鳴る。温かくなった胸を押さえながら、レオナルドはラファエロの胸に頬を寄せた。


そして、約束は果たされる。セントラルパーク内の、湖のほとりに植えられた桜が、ちょうど満開を迎えていた。
きっちりと変装用の衣服を着込み、ラファエロとレオナルドはパーク内へと入っていく。昼間にも関わらず、花見を待ち望んでいた人々で、パークの中は混雑していた。
「すごい人だな…。」
毛糸の帽子を深く被りなおし、レオナルドは感嘆の呟きを漏らす。確かに桜は見事だが、立ち止まってじっくり眺めることは少し難しい。人ごみの中を縫うように、二人は小走りで進んでいた。
「屋台も、結構出てんな…。」
遊歩道の中は、花見客と、彼らからの売り上げを当て込んだ屋台で賑わっている。先を行くラファエロにレオナルドが追いつくと、ラファエロの口からこんな言葉がこぼれた。
「マイキーの奴を連れてこなくて、正解だったな…。」
少しげんなりした呟きに、レオナルドは笑ってしまう。確かにあの弟なら、屋台で売られている食べ物に片っ端から手を伸ばし、きっと叱られているだろう。まざまざと浮かぶ光景に、レオナルドはくすくすと笑い続ける。
「っと、レオ。」
「何だ?」
ようやく笑いが収まったレオナルドは、突然、空いていた手をラファエロに握られ、戸惑ったような表情になる。
「…ラファエロ?」
「あー、その、アレだ…。…はぐれちまうと、困るから…。」
照れのためか、ラファエロの頬は朱に染まっている。少し震えながら顔を背ける彼に、レオナルドは一度収まった笑いがまた込み上げてくるのを感じた。
「手を繋ぐより、俺はこっちがいいな。」
絡まった指を解き、レオナルドは自分からラファエロの腕にしがみつく。しっかりと腕を絡ませると、ラファエロは一瞬驚いたような顔になり、すぐに仏頂面になってしまった。
「…ちっ、しょうがねぇな。しっかり掴まってろよ?」
「あぁ。…ありがとう、ラファエロ。」
その仏頂面が、照れ隠しのためにわざとやっていることを、レオナルドは知っている。
心底幸せそうな顔で、レオナルドはラファエロと並んで歩く。しっとりと垂れ下がった桜の枝は、そんな二人を優しく包むように、風に乗せて花びらの雨を降らせた。







明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

今年初の更新は、ラフレオになりました。「甘々なラフレオが読みたい」とリクエストを頂いていたものです。
糖度の高いSSなら大得意ですからっ

今年もこんな感じで、甘くて優しいSSを書き続けます。皆様どうぞ、よろしくお願い致します。


このSSは、「視力測定」の、カノウフクスケ様への捧げ物です。カノウ様のみ、お持ち帰り可です。


では、今日はこの辺で。
スポンサーサイト

カテゴリ: タートルズSS(RL)

tb: 0   cm: 0

« タートルズSS 「I'll be there for you」 (ZD、擬人化、裏)  |  タートルズSS 「Welcome to Kona Wind」 (ジックス×ドニー、擬人化) »

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://deepaquaforest.blog106.fc2.com/tb.php/201-9d7bd8a2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。