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タートルズSS 「最前線へ」 (ジックス×ドナテロ) 

「…ドナテロ。ドナテロ!」
ジックスの声が、僕を呼んでる。それに答えようと、僕は閉じていた目を開ける。と、
「いっ…!」
襲い来た頭の痛みに、顔が歪む。ぶつけた覚えは全くないのに…。
「大丈夫か?」
心配そうなジックスの声に、僕は何とか気を取り直して、小さく息をついた。
「うん…、大丈夫。」
答えながら、僕は周囲を見回す。薄暗い、倉庫のような場所。たくさんの段ボール箱が無造作に置いてある。
そして、ジックスも僕も、両手を背中に回した状態で、縄で縛られていた。何でこんな事になったんだっけ…?
困惑している僕に、ジックスが簡単に状況の説明をしてくれた。いつも通りにジックスの喫茶店でコーヒーを楽しんだ僕は、その後、彼と一緒に裏口から出たところで、変な奴らに襲われたんだと言う。いきなり後ろから殴り倒されて、ろくに抵抗も出来ないまま、意識を失ったらしい。
「俺も、先ほど気が付いたところだ。」
「そうだったんだ…。ジックス、ケガは?」
「俺は無傷だ。被害は…、今日の売り上げくらいだな。」
「なるほど…。」
とりあえず、ジックスがケガをしていなかったことに安堵しながら、僕は瞬時に頭の中を切り替える。わざわざお金を奪うだけじゃなく、僕達自身を捕まえてあるってことは、いずれそいつらがここに戻ってくるに違いない。…僕達を、いたぶるために。そうならない内に…。
「…さて、ドナテロも目覚めたことだし、さっさとこんな所からはおさらばするか。」
僕の思考を遮るような言葉を吐いて、ジックスは両手を縛られたまま、その場に立ち上がる。そして、
「…ふっ!」
短い呼気と共に、ジックスの手を縛めていたはずの縄が、ぱらり、と外れた。
「嘘…。」
唖然とした。だって、僕もさっきから縄を解こうともがいているけど、かなりきつく縛ってあって、びくともしなかったのに…。
ぽかんとしている僕の視線を受けて、ジックスは不意ににやりと笑った。
「ドナテロ、俺の二つ名を忘れたのか?」
「…えっ?」
「黒き刃のジックス、だ。こんな縄を切ることぐらい、お手の物さ。」
しれっと言ってのけて、さらにウィンクまでしてくる。思わず照れて俯いた僕の縄も、ジックスは簡単に解いてくれた。
痛む手首を撫でていると、ジックスは近くに放り投げられていた僕の武器を見つけ、僕に返してくれる。
「…ありがと。」
「礼を言うのは、ここから出たら、にしろ。さ、歩けるか?」
「…うん。」
棒を背中にしまいながら、僕はジックスに誘われるように、倉庫の出入り口へ向かおうとした。しかし、
「何だ…!?」
突然、閉まっていた倉庫の扉が開き、そこから僕たちを襲ったと思われる奴らがなだれ込んできた。
「こいつら、縄解きやがったぞ!」
下卑た声を上げながら、奴らは僕達を取り囲む。服装からして、どう見てもその辺のストリートギャングたちだった。
「逃げようなんて、いい度胸じゃねぇか!」
僕は背中の棒を引き抜き、瞬時に戦闘体勢を整える。でも次の瞬間、ジックスが奴らから僕をかばうように立ちはだかった。
「ジックス…!?」
「以前にも言ったが、俺はヒーローではない。だが…。」
不敵な笑みと共に、両の拳が握られる。
「…お前を守るぐらいなら、出来るだろう。」
「何だこのオッサン!」
恐らく、ギャングのリーダー格である男が、怪訝な視線をジックスに注いでいる。その男の顔面にジックスが拳を叩き込んだことで、戦闘が始まった。
一方僕は、込み上げてくる笑みが抑え切れなくて、とうとう笑い出してしまった。それに気づいたジックスが、微かに眉をひそめた。
「何がおかしい?」
二人目を叩きのめしたジックス。僕は彼の背中を守るように立ち、手の中で棒をくるくると回す。
「ジックス、僕を何だと思ってるの?」
「…何?」
「…タートルズ、だよ。」
回していた棒をぴたりと止め、目の前の奴の鳩尾に先端を潜り込ませる。
「ぐえっ…。」
変な声を上げて倒れた奴を踏みつけ、僕はジックスに向かってウィンクを飛ばす。
「守られてばっかりっていうのは、性に合わない。」
僕のセリフを聞いて、ジックスは少しの間を置いた後、納得したことを示すように何度も頷いた。
「…なるほど。ならば、さっさと片付けてしまおう!」
「オッケーっ!」
互いが互いを守るために、戦いの最前線へと向かう。気合いを入れた僕達は、果敢にも向かってくるストリートギャングたちを、片っ端から地に伏せさせていった。


「ただいま~…。」
全て終わって帰ってくると、レオがまだ起きて、僕を待っていてくれた。読んでいた本から顔を上げて、僕に視線を送る。
「遅かったな、ドナテロ。連絡くらいしてくれ。」
「…うん、ごめん、レオ。」
まだ、顔が真っ赤なままだった。それを見られたくなくて、僕は早々に部屋に引っ込むことにした。シャワーは…、明日起きたら浴びることにしよう。
(はぁ…。)
ベッドに横になっても、先ほどのジックスの姿と声が消えない。僕を守ると言ってくれたその声、ウィンク、別れ際のキスの余韻も、まだ色濃く残っている。
(ジックス…。)
いつもよりも熱く高鳴る胸を押さえながら、僕はゆるりと目を閉じた。


…言えない。絶対に言えない。

ジックスに惚れ直しちゃったなんて、絶対に言えない。







あおきです。どうも。

ついったーで宣言していた通り、今回のジックスDはバトラブです。
バトル描写は薄いけど、バトラブです。バトラブですとも!!

ジックスが、ごく普通にイケメンなんですが、何ででしょう…。キモさみたいなのがなくなってる気がします。
二つ名のとこと、「お前を守る」は、ぜひともジックスに言わせたかった部分です。ぐああああこのキザ野郎めっ

本当は、戦う相手はパープルドラゴンだったのですが、「バトル=パープルドラゴン」じゃなぁ…と思って、今回は普通のストリートギャングにしました。


まだまだジックスDの勢いは止まりませんよ!


では、今日はこの辺で。
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カテゴリ: タートルズSS(ジックスD)

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