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タートルズSS 「赤い瞳に映る陽は」 (フィンセント×レオナルド) 

行き交う人並みを、ぼんやりと眺めている。
ニューヨークでの暮らしにも、大分慣れてきている。だけど、俺はあまり人ごみが好きじゃなかった。
俺の頭の中にはまだ、初めてニューヨークに降り立ったときの事がこびりついている。奇異の眼差しで見られ、大騒ぎになり…。ケイシーとエイプリルに助けてもらっていなかったら、どうなっていただろう。もう、あんな思いは二度とごめんだ。
(でも…。)
今、俺の前を行き交う人々は、時おり俺に目を向けることはあっても、大仰に騒いだりすることはない。変装のおかげもあるだろうけど、それは俺がこの街に慣れてきたからだ、と思いたい。
(レオ、遅いなぁ…。)
今俺は、買い物をしているレオを、建物の前で待っていた。そろそろ出てきてもいいと思うんだけど…。
手持ち無沙汰な俺は、何ともなしに空を見上げてみる。日が暮れ始めていた。地平線に近づく太陽が、街を赤く照らし出していた。
ふと、ジャングルにいたときの事を思い出してしまう。日没は何度も見たけど、それは大抵鬱蒼とした木々の間に消えていくもので、今みたいに、いつまでも世界を明るく照らしてくれるものではなかった。
それに、夜は危険な動物たちも森の中をうろつき始める。ジャングルの日没は、ひどく危険なものなのだ。
それが今はどうだ。日が落ちても、何も怖いことはない。むしろ、みんなは夜になるのを待ち遠しく思っている。夜の闇に紛れ、自由に屋根の上を飛び回ることが出来る。ニューヨークに来てからというもの、俺にとって夜は、少しも怖いものではなくなっていた。
そんなことを考えているうちに、俺の胸はいっぱいになってしまった。みんなと過ごす平和な日々が、噛み締める幸せが胸に溢れて、収まりきらなかった分が涙になって出てきているみたいだ…。
俺は慌てて、手で目の辺りを拭う。でも、涙は止まってくれない。前を通る人も、怪訝な顔つきでこっちを見ている。さらにタイミングの悪いことに、
「…ど、どうしたんだフィンセント!」
レオが戻ってきてしまった。俺がぽろぽろ涙をこぼしているのを見て、レオは俺の肩を優しく抱き、人目につかない路地裏へと連れて行ってくれる。
「何で泣いていたんだ? 誰かに何か言われたか?」
「…そうじゃないんだ。ちゃんと話すよ…。」
心配そうな表情のレオに、僕はありのままを話す。ジャングルにいたときのことを思い出したのと、以前は危険だった日没を、キレイだな、と思えるようになったこと。
「当然のことだけど、ニューヨークはジャングルとは全く違う。どこもかしこも人間だらけで、野生の動物なんかはほとんどいないと言っていい。緑だって、公園とか、街路樹とか、家の窓に付けられたプランターだとか…、全てが人工の物だ。」
「…そうだな。」
俺は後ろの壁にもたれ掛かって、また空を見上げる。さっきよりも少し狭くなった空は、端の方にわずかに赤みを残していた。
「人も多いし、ごみごみしてるし、犯罪も多い。それでも俺は、みんなと暮らすこの街が好きだよ。」
「フィンセント…。」
俺の名を呟くレオに、俺はにっこりと笑いかけ、
「…二人っきりだよ、レオ。」
と囁く。それだけで、レオは俺が何を言いたいかを察してくれる。彼はふわりと表情を和らげ、改めて俺の名を口にする。
「…フィン。」
愛称で呼んでくれたことに喜びを覚えて、俺はレオに擦り寄っていく。
「でもね、俺が一番好きなのは…、君だよ、レオ。」
そっと唇を押し付ける。いきなりのキスを、レオは優しく受け止めて、俺の腕の中にすっぽりと収まった。
「…もう一回、いい?」
答える隙を与えず、俺はもう一度レオを唇を重ねる。先ほど胸に溢れた幸せを、レオの体と一緒に抱きしめながら。







高糖度注意

あおきです。どうも。久々のフィンレオです。

つまり何が言いたいかっていうと、フィンは、ニューヨークでガイズと一緒に暮らし始めて、本当に幸せになれた。それを、フィンが改めて噛み締める、といった話です。

しかし、やっぱりうちのフィンはピュアですね…。ヤンデレな一面が全くない。多分フィルターか何かで濾されているんだと思います。はい。

では、今日はこの辺で。
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カテゴリ: タートルズSS(VL)

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