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タートルズSS 「Happiness」 (マイキー×レオ、捧げ物) 

「オイラ、レオちゃんのことが好きなの。」
二人で買い物に出掛けた際の、帰り道。突然の告白に硬直する俺を、マイキーの空色の瞳が見つめてくる。
「んっと、子供の頃からそうだったんだけど、レオちゃんはオイラにとって、先生ともドナちゃんともラフとも違う、ちょっとトクベツな存在で…。」
マイキーの言葉を聞いているうちに、俺の顔はどんどん真っ赤になっていく。マイキーの目が、少し潤んだような気がした。
「だからね、レオちゃん…、オイラと、付き合ってほしいんだ。」
「マイキー…!」
やはり、これは恋愛感情のようだ。困って視線を泳がせ、緊張で乾ききった喉に、何とか唾液を送り込む。
「…ほ、本気なのか、マイキー…!?」
やっとのことでそれだけ言うと、マイキーはこくりと頷く。
「本気だよ。今だって、レオちゃんと二人っきりだって思うだけで、胸がドキドキしてるんだもん…。」
そう呟いて、マイキーは頬を真っ赤に染めて俯いてしまう。一方俺も、返事に困って俯いてしまった。
「…あー、マイキー…。」
沈黙に耐えかねて、俺が口を開く。
「…何?」
「…いや、その…。」
弱った、何て言えばいいんだ…? ともかく、俺は心の中で思ったことを、たどたどしくも言葉にしていく。
「…お前の気持ちは、素直に嬉しいと思うよ。だけど、今すぐに答えが出るような問題じゃない。だから…。」
「…考える時間がほしい、ってこと?」
口ごもってしまった俺をフォローするように、マイキーがぽつりと呟く。俺はそれに、小さく頷いた。
「そっか…、分かった。でも、出来るだけ早く頼むね。」
「……あぁ。」
力なく返事をすると、マイキーはそれまでの真剣な表情とはうってかわって明るく笑い、
「さ、帰ろっ。」
と、いつも通り無邪気に俺の手を引っ張った。

マイキーが、俺に対して、そんな感情を抱いていたなんて、ちっとも知らなかった。
いつも可愛い、俺たちの末の弟のはずだった。彼の成長を、こんな形で思い知ることになるなんて…!
「…レオ?」
後ろから肩を叩かれ、俺ははっと我に返る。こちらを覗き込んできたドナテロが、「大丈夫?」と心配そうに聞いてきた。
「…あ、あぁ、大丈夫だ…。ちょっと、考え事をしていただけだから…。」
彼を心配させまいと、俺は努めて明るく振舞う。
「そう…。シャワー空いたから、いつでもいいよ。」
「あぁ、ありがとう。」
ドナテロが去り、俺はリビングのソファーに一人残される。…ダメだ、ここで悩んでいても、答えは出ない。シャワーを浴びてさっぱりすれば、少し気分も変わるか…。
はぁ、と盛大にため息をついて、俺はシャワーを浴びにリビングを後にする。
しかし、体を洗っていても、先ほどのマイキーの言葉が、頭の中をぐるぐると回り続ける。
(付き合ってほしい、か…。)
何で俺なんだろう。ラファエロでもドナテロでもなく。そんな取り留めのないことを考えながら、俺はタオルで頭を拭きつつ、リビングへと戻る。そこで、俺はもう一度硬直するはめになった。
(うっ…!)
先ほどまで俺が腰掛けていた、リビングのソファー。そこに、誰かすでに腰掛けている。ソファーの背に垂れる、オレンジ色のバンダナ。間違いない、マイキーだ…!
幸い、まだ気づかれてはいないようだ。俺はなるべく音を立てないように、そっと後ろを向く。そのまま歩き出そうとして…。
「…レオちゃん?」
「っ!?」
いきなりマイキーに声をかけられて、俺は文字通りフリーズしてしまう。マイキーの視線を痛いほどに感じながら、俺は出来る限り平静を装った。
「…ど、どうした、マイキー…。」
…平静を装ったつもりだった。しかし、明らかに声が震えている、それに何より…、後ろを振り向けない。振り向いたら最後、あのどこまでも真っ直ぐな空色の瞳が俺を絡め取るのが分かっているから。
「…ん、まだ、答え出せない?」
切なさを含んだ彼の声に、俺は唇を噛み締め…、短い沈黙の後、小さく頷く。左腕を右手で抱き、ともすれば倒れてしまいそうになる自分を、必死に支えながら。
「…分かった。オイラ、待ってるからね…。」
それきり、マイキーは黙り込んでしまう。俺は蹌踉とした足取りで自分の部屋にたどり着き、そのままベッドに倒れこんだ。
(マイキー…。)
心臓が早鐘を打っている。マイキーと視線を合わせたことは何度もあるのに、あの告白以来、俺の受ける印象が違ってきている。「弟」ではなく…、一人の「雄」としての、確固たる意思があるように思えてしまう。
(あぁ、もう…!)
遅かれ早かれ、答えは出さなければいけない。何度も瞬きをしているうちに、俺はいつの間にか眠りに落ちていた。


結局、マイキーと目を合わせられないまま、翌日になってしまった。修行のときも、食事のときも、俺は俯いたまま。ドナテロやラファエロにも生返事をし、マイキーがじっと俺を見つめているのにも、知らぬ振りをしていた。
こんな状態でいるわけにはいかない。しかし、どんなに悩んでも答えは出ない。何十回とついたため息をまた一つ増やすと、俺が座っていたソファーがふわりと揺れた。隣に誰か座ってきたのだ。
そちらに視線を向けた俺は、視界の端で揺れるオレンジ色のバンダナを見ただけで、またフリーズしてしまう。マイキーだ…! ソファーの上にあったクッションを抱きしめながら、時おりちらりと視線をこちらに走らせる。顔が赤くなっていくのが、自分でも分かった。
「…ねぇ、レオちゃん…。」
耐えかねたのか、マイキーが俺の名を呼ぶ。…俺も、そこが限界だった。
「…ごめん、マイキー。頭を冷やしてくる。」
それだけ言うと、俺はソファーから立ち上がり、振り向くことなく、我が家の外に出て行く。小走りで下水道の中を進み、疲れたところで足を止めた。
(…ごめん、マイキー…!)
心の中でもう一度謝り、俺は壁に体を預け、そのままずるずるとへたり込む。答えも出せずに、あの視線から逃げて…。本当に、ごめんな、マイキー…!
「…レオちゃん、見っけ。」
聞こえてきた声に顔を上げると、俺の前にいつの間にかマイキーが立っていた。ちょっと困ったような瞳に、心臓が跳ね上がる。
「…ま、マイキー…!」
掠れた声で名を呼ぶと、マイキーは俯き、何回かの瞬きの後に、言葉を絞り出した。
「…やっぱ、メイワク?」
「えっ…。」
そう呟いたマイキーの目は、明らかに潤んでいた。戸惑う俺を後目に、マイキーはそっとその場から離れようとする。
「それならいいんだ。オイラ、頑張って…、諦めるからっ…!」
くるりと踵を返し、マイキーは俺に背を向けて歩き出す。その後ろ姿を見た俺は、無意識のうちに彼を呼び止めていた。
「マイキー、待てっ…!」
俺の声に、マイキーの足が止まる。ふらつきながらも立ち上がると、マイキーはゆっくりと振り向く。涙の粒が散ったのが見えた。恐らく見間違いではないだろう。
「…何、レオちゃん。」
「…上手く言えるか自信がないが、俺の話を聞いてほしい。いいか?」
涙を堪え、赤く染まった頬で、マイキーは小さく頷く。そんなマイキーに向かい、俺はまず頭を下げた。
「まずは謝らせてくれ。俺は、マイキーから逃げていた。答えを出すのが怖くて、ずっと逃げてた…。本当にごめん。」
深々と頭を下げる。反応がないことに顔を上げると、マイキーの口から小さな笑いがこぼれてきた。
「怖いって…、フィアレスリーダーが言う言葉じゃないよね。」
「だから謝っているんだ。」
少々むっとして言うと、マイキーは慌てて手を振ってごまかす。
「ご、ごめん…。…それで?」
「それで、だ。…その、俺にとっても、マイキーは特別な存在だ。それが言いたかったんだ…。」
今まで避けていたマイキーの目を、真っ直ぐ見据えながら言葉を紡ぐ。マイキーは笑いを収め、俺をじっと見返していた。
「レオちゃん…。」
小さく俺を呼んだ後、マイキーはきゅっと唇を結び、何かを決意したように自分の胸を手で押さえた。
「じゃあ…、キスしてもイイ?」
「なっ…!?」
キス、という言葉の響きだけで、俺の顔は真っ赤になってしまう。しかし、…イヤだ、とは思わなかった。だから俺は、恥ずかしさに震えながらではあるが、こくりと頷く。
「ホントにいいの…?」
俺をじっと見ながら、マイキーは俺との距離を詰めてくる。俺は後ろにあった壁に押し付けられるような体勢になり、そして…。
「……っ!」
唇が触れ合った。目を閉じると、マイキーの唇の感触、伝わってくる体温、その全てをはっきりと感じ取れる。長いような短いような時間の後、マイキーはそっと俺から離れた。
「…っ、はぁ…。」
知らないうちに止めていた息を吐き出し、目を開ける。最初に飛び込んできたのは、至近距離で見る、マイキーの目の、青。
「…ねぇレオちゃん、笑って…。」
「マイキー…?」
俺の頬を包むように、マイキーの手が顔に触れてくる。
「お願い、笑って…。オイラ、レオちゃんの笑顔が見たい…!」
「……。」
頬に触れたマイキーの手に、自分の手を重ねる。思えば、マイキーの告白を聞いてから、俺は笑顔を浮かべていないような気がする。胸の鼓動を抑えながら、俺はにっこりと笑顔になった。
「…えへ、良かったぁ…!」
俺の笑顔を見て、マイキーもふわりと笑み崩れる。同時に、その目から大粒の涙をぽろぽろと零し始めた。自分でも何で泣いているか分からないようで、しきりに濡れた頬を手で拭っている。
「あれ、何でだろ…。嬉しいのに、これ、止まんないよー…。」
大きくしゃくり上げると、マイキーは涙を拭うのを止め、俺に抱きついてくる。首筋にしっかり回した腕に、ぎゅっと力が込められた。
「…レオ、大好きだよ…!」
…きっと、マイキーの目からこぼれているのは、俺への想いの粒なんだろう。それもきっと、切なさや苦しさが存分に入り混じったもの。だったら俺は、それを全て受け止めてあげなくては…。
「マイキー…。」
彼の背中にそっと腕を回し、優しく抱きしめてやる。寄せられる想いは温かく、俺の中に静かに染み入ってくる。いまだに嗚咽が止まらないけれど、俺はそんなマイキーを、心から…

―愛しい、と思った。






ゆりっぷるなミケレオを目指したつもりだったんだが…、どこか違う気がする。

あおきです。どうも。
ミケレオです。拍手SSにはあるものの、こうやってまともに書くのは初めてです。
端っこはやっぱ百合っぽくないとね! だって両方とも可愛いんだもの!!

このSSは、「Infinite Orbit」の椋都さまのお誕生日プレゼントです。椋都さまのみ、お持ち帰り可ですv

では、今日はこの辺で。
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