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タートルズSS 「I know...」 (レオナルド×カライ) 

眼下に広がる、フット団の本部。月の光を背中に浴びながら、俺はじっとその建物を見下ろしていた。
やがて、俺は呼吸を整え、それまで立っていたビルの屋上から身を躍らせる。
警備に当たっているフットソルジャーたちの隙を突き、建物内に侵入する。訳もないことだった。
一面がガラス張りになっている、本部内の、道場と思われる広い部屋。その中央に、彼女いた。
カライ。このフット団を束ねる人物で、…俺がここに来た理由。彼女は今、部屋の真ん中に座り込み、瞑想をしているようだ。
上の方にある換気窓を開け、するりと中に忍び込む。出来るだけ足音をさせないように、俺は床に降り立った。しかし、どうも彼女は俺の侵入に気づいたらしい。俺が床に降り立つと同時に、低く落ち着いた声が聞こえてくる。
「…驚いたな。ここの警備は厳重だったはずだが?」
俺はその声に答えず、慎重にカライとの距離を詰める。
「何をしに来た、レオナルド。」
問われて、俺はそこで足を止める。彼女はまだ、俺に背を向けて座ったまま。どう話を切り出していいか分からず、俺は結局、ストレートに言うことにした。
「…お前に、渡す物があるんだ。」
「…渡す物?」
俺の言葉を訝り、そこで初めてカライが立ち上がる。こちらに向き直った彼女に、俺は背中に隠し持っていた、青いリボンの包みを差し出す。カライの目が大きく見開かれた。
「これは…!?」
俺の手の中の包みと、俺の顔を、彼女は交互に見る。その様子がどこか可愛く思えて、俺は微笑んだ。
「…お返しに来たよ。バレンタインのチョコレートを、まだ直接俺に渡すことの出来ない、…誰かさん。」
「!」
今度こそ、彼女の顔が真っ赤に染まる。俺も少しだけ頬を染めながら、彼女の方に包みを差し出す。
「…受け取ってくれ。」
「……。」
おずおずと、彼女は両手を差し出す。その手のひらの上に包みを置き、俺はほっと胸を撫で下ろした。
「それじゃ…。」
俺は軽く手を上げて、その場を去ろうとする。しかし、
「…ま、待ってくれ…!」
当のカライの声が、それを押し留めた。
足を止めて振り返ると、カライは恥ずかしそうに視線をさまよわせ、消え入りそうな声で呟く。
「…何故、私だと分かった?」
「…何となくだけど、君じゃないかと思っていたんだ。だけど、…その様子を見ると、君で正解だったようだ。」
「あ…。」
俺は入ってきた換気窓まで上り、振り返ってみる。彼女はその場に立ち竦んだまま、俺をじっと見つめていた。
「…美味しかったよ、チョコレート。ありがとう。」
そう言い残し、俺は換気窓から外に抜け出す。月の光を受け、…ほのかに温かくなった胸に手を当て、俺はフットソルジャーたちに見つからないよう、こっそりとフット団の本部を後にした。
残されたカライは、俺が渡した包みのリボンを指でつまみ、ほどく。中から出てきたのは、小さな缶に詰められたクッキー。その中の一枚を口に入れ、カライは小さく微笑んだ。
「…ありがとう、レオナルド。」
吐き出した小さな呟きは、誰にも聞かれることなく、夜の闇に溶けて消えた。






バレンタインに続き、ホワイトデーもレオカラです。

バレンタインの時に書いたのと続き物にしてみましたよ。うふふ(*´∀`)


では、今日はこの辺で。
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