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タートルズSS 「I was stolen my heart」 (ジックス×ドナテロ) 

(このSSは、前に書いた「I steal your heart」の続編となります。)




僕は、レオのことが好きだった。
幼い頃からずっと彼に想いを寄せていて、それは大きくなっても、未来に来てしまっても、変わることはなかった。

それが、昨夜の、たった一回のキスで、僕の心にはジックスが棲みつき始めた。
何で…、何で、こうなったんだろう…!?


結局、僕はあれから寝付けなかった。どうしても、あのキスを思い返してしまって、眠るに眠れなかったからだ。
「うー…。」
寝不足の頭を抱えながら、僕はリビングへと向かう。すでに皆揃っていて、僕の到着を待っていた。
「…おはようございます、ドナテロ。体調が優れないように見受けられますが…。」
朝食の席につくと、すぐにサーリンがコーヒーを差し出してくれる。
「…あぁ、うん。ちょっと昨夜眠れなかっただけだよ。問題ない。」
サーリンにそう返事をすると、「眠れなかった」を受けてか、レオが心配そうな顔で僕を見てきた。
「大丈夫なのか?」
(レオ…!)
その声に、僕は内心びくっとしてしまう。しかし、それを努めて顔には出さず、僕は笑顔で頷いた。
「ベッドの中で考え事してただけだから、平気平気。うん…。」
ぱたぱたと手を振ってごまかすと、レオは何とか納得してくれたようだった。コーヒーのカップを傾け、誰にも分からないように目を瞬かせる。

…平気? 平気なわけないじゃないか。こんなに胸の中を乱されておいて。
「また来る」って言ってた。ほんとに、また、来るんだろうか…。

「…ドナテロ?」
また彼のことを考えていた僕に、サーリンが訝しげな視線を投げてくる。気が付くと、僕の前には出来立てのベーコンエッグが置かれていた。
「…要らないのですか?」
「ご、ごめんサーリン。食べるよ…。」
僕はカップを置き、ベーコンエッグに手を付ける。…誰かに相談しようにも、こんな事、誰にも言えないしなぁ…。
堅焼きになったベーコンエッグの白身が、唇の感触を思い出させる。僕は口を大きく開けて、その白身をよく噛んで飲み下した。


夜になっても、妙な緊張感は消えないまま。僕は自室に引き取り、ベッドの上にごろりと横になった。
…また来る、とは言っても、今夜来るといった保証はない。じゃあ、いつまで、こんな気持ちでいればいいんだろう…。
と、ここまで考えて、僕はある事実に気づいた。もしかして僕、ジックスが来るのを、心待ちにしてる…!?
「…まさか、そんなはずないよ。だって僕は、レオのこと…。」
…レオのことが。その次に言うべきはずの言葉が、出てこない。代わりに胸を満たすのが、…昨夜の、ジックスとの…。
「ああもう! いいや、寝よっ。」
考えすぎる自分に嫌気が差し、僕は布団を引き被った。しかし、なかなか眠気はやってこない。ようやくうとうととし始めた、その時。
「……んっ…!」
急に、唇が塞がれた。驚いて目を開けると、そこには昨夜と変わらない、彼の顔があった。
「ジックス…!」
思わず唇を手で隠して、僕は掠れた声で彼の名を呼ぶ。ジックスは、昨夜とは違って、僕から離れようともせず、僕の体に覆い被さった体勢のまま、にやりと笑った。
「また来る、と言っただろう? 約束を守ったまでのことだ。」
「そっ…!」
そんな事聞いていない、と言いたかったけど、言葉が出てこなかった。心のどこかに、ジックスが本当にまた来てくれたことを、喜んでいる自分がいる。それを認めたくなくて、僕は必死にジックスを睨み付けた。
しかし、僕の精いっぱいの強がりは、あっさりとジックスに見破られていて。
「その様子だと、俺を待っていてくれたようだな。…良いことだ。」
「だっ…!?」
誰が待ってるもんか、の言葉も、結局出てくることはなく、口を隠していた僕の手も、ジックスに優しく取り払われてしまう。
「…では、ご褒美だ。」
低い呟きの後に、ジックスはもう一度僕にキスをしてきた。取り払った僕の手を自分の手で押さえ、互いの指を絡め合わせて、軽く握る。ジックスの舌が僕の歯列を割り、縮こまる舌を誘い出し、触れ合う。それだけで僕は、熱に浮かされたように、何も考えられなくなってしまう。
「ぁ…。」
名残惜しそうに、ジックスが僕から離れていく。心臓の音が、やけに耳に付く。空気を求めて喘ぐ僕の頬を、彼の手が優しく撫でていった。
「…今日は、ここまでだな。では、また来る。…待っていろ。」
一方的な言葉を残して、ジックスは僕の部屋の窓から出て行ってしまう。残された僕は、ベッドの上にゆっくりと起き上がり、ため息と共に頭を抱えた。


あんなに激しいキスをしておきながら、ジックスは僕をあざ笑うかのように、翌日、翌々日も、姿を見せなかった。…おかげで、準備にたっぷりと時間をかけられたけど。
深夜、僕はいつものようにベッドに横になる。眠る事はなく、ただ目を閉じただけで。つまり、寝たふりをしていた。
今夜来るなら、そろそろ時間だ…。僕は神経を研ぎ澄ませながらも、寝息に聞こえるように、規則正しく呼吸を続けた。そして。
(来た…!)
微かな空気の揺らぎを感じ取り、僕は目を閉じたまま体を覚醒させる。そっと手を動かし、ベッドの中に持ち込んでいたスイッチを押し込む。その途端、僕の部屋の出入り口、窓、ありとあらゆる僕の部屋と外とを繋ぐ場所に、厚いシャッターが下ろされる。もちろんこれは、僕の部屋に入り込んできたジックスを逃がさないために、僕自身が準備したもの。
「なっ…!?」
突然のことに、予想通りジックスは驚いている。部屋の真ん中で立ち往生する彼に、僕はゆっくりをベッドから体を起こした。
「…逃がさないよ、ジックス。」
スイッチのついたリモコンを宙に放り投げながら、僕は真っ直ぐに彼を見つめる。
「今夜こそは、僕の言い分も聞いてもらう。」
そう言い放つと、ジックスはしばらく僕の顔を眺めていたけど、不意ににやりと笑って、僕に近づいてきた。
「そうか、お前の言い分か。いいだろう、聞いてやる。だがその前に…。」
ベッドの上、僕の隣に座りながら、ジックスはいとも自然に僕の唇を奪った。すぐに舌が入り込んできて、僕の口内を舐り始める。…このキスのせいだ。このせいでジックスは、僕の中にするりと入り込んでくるんだ…。
「…で? お前の言い分とは、何だ?」
「うっ…。」
唇が離れただけの至近距離で囁かれ、僕の心臓が跳ね上がる。キスで折れかけた心を奮い立たせ、僕は何とか口を開いた。
「…僕は、レオが好きだったんだ。」
「…レオ? …あぁ、お前の兄弟の、あの青いバンダナのヤツだな。…それで?」
あくまでも冷静に、ジックスは僕の話を聞いてくれている。その、余裕にも似た態度が、僕を一層まごつかせる。
「…それで、僕は小さい頃からずっとレオが好きで、それはこの年になっても変わらなくて…。」
「……。」
「…でも、あの日以来、…あのキス以来、僕はお前のことが気になって仕方ないんだ…! 僕はレオが好きだったはずなのに…! 一体どうしてくれるんだよ!」
最後のほうは、涙声になってしまった。僕は目じりに浮かんだ涙をごまかすために、目の前のジックスの胸にあえて顔を埋めた。
「…責任、取れよ…!」
拠り所が欲しくて、僕はジックスが纏うローブを、ぐっと握り締める。すると、それまで微動だにしなかったジックスが、両腕で僕を抱きしめ、ぐっと引き寄せてきた。
「…それなら、話は簡単だ。」
「えっ…?」
顔を上げた僕の目に、思いがけなく優しい笑みを浮かべたジックスの顔が飛び込んでくる。…こいつ、こんな表情も出来たんだ…。
「…俺にしておけ。」
「…そ、それって、どういう…!?」
戸惑う僕の頬に、ジックスの手が添えられる。頬を包む手のひらの温もりに、不覚にも胸が高鳴ってしまう。
「俺にすればいい。抱きしめて欲しいと言うなら、いくらでもそうしよう。甘い言葉を囁いてほしいと言うなら、いくらでも囁こう。だが、俺はそれ以上に…。」
言葉の先は、キスで中断される。上から覆い被さるような、有無を言わさないキス。不思議と、イヤだとは思わなかった。
「…分かっているな? お前の心も、唇も、全て俺のものだ。」
はっきりと断言はしなかったけど、恐らくジックスは僕を受け入れてくれたんだと思う。それが分かったから、僕はこくりと頷いた。


信用できる相手ではない。現に僕らは、何度もこいつに騙された。
そんなヤツの言葉を、何であっさりと信じてしまったのか。

…それは、僕の心が既に、ジックスに奪われてしまっているから。






ジックス×ドナテロ 第2弾っ

いやー、萌えを全部詰め込みましたよ。ははは(゚∀゚)
甘い言葉は0、その代わりキスはたっぷり。今までにないパターンです。

はぁ、すっきりした。

前回の「I steal your heart」に拍手くださった方、ありがとうございました!マイナー上等っ(´∀`)

では、今日はこの辺で。
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