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タートルズSS 「The winner takes it all」 (マイキー×ラフ) 

そう。いつだって、全てを持っていく権利を持つのは、勝者だけだ。


賭けをした。

「ゴーカートで競争。負けたほうが、勝ったほうの言うこと、何でも聞く。いいよな?」

深夜の遊園地の中で、俺はマイキーの挑戦を受けて立った。

正直に言って、俺は自分のドライビングテクニックに自信を持っていた。絶対勝てると思っていた。


「……。」
突き付けられた結果に、愕然とする。
まさか、この俺が、マイキーに、負けるなんて!!
「いやっほー! オイラが勝った♪ オイラが勝ったー♪」
小躍りするマイキーを睨みつけると、奴は嬉しそうに顔の前で両手を合わせる。
「じゃ、約束どおり、オイラの言うこと聞いてねっ☆」
「……ちっ。仕方ねぇ、今夜だけだからな!」
悔しさを紛らわすために、わざと大きな声を出す。すると、マイキーは事もあろうに、俺にウィンクしてきやがった。
「言っとくけど、一個だけじゃヤダからね?」
「……。」
もはや言葉もない。一晩中、こいつのワガママに付き合わされんのかよ…。
「じゃあ、まずは…。」
弾むような足取りで、マイキーが歩を進める。その後ろを、俺は足を引きずるようにして付いていく。一体何させようってんだ…?
「あっ、ラフへの一個目のお願い、決まった! あれ乗ってきて、一人で。」
「…あ?」
そう言って、マイキーが指差した先には…、
「メリーゴーランド…。あれに、乗れって…?」
「うん。乗ったら、ちゃんとオイラに手を振ってね。笑顔でねっ!」
「……。」
しぶしぶ、俺はメリーゴーランドに乗って、手近にあった馬に跨る。ため息をつくと同時に、操作盤の前に陣取ったマイキーが、明るい声をあげた。
「じゃ、しゅっぱーつ!!」
賑やかな音楽と共に、メリーゴーランドは回りだす。子供のときだったら楽しめたんだろうが、今は…。
「ほらラフー! ちゃんと笑ってー! 手ぇ振ってー!」
マイキーの軽口には答えず、俺はただ黙々とメリーゴーランドが止まるのを待っていた。
「もー! ちゃんと笑って、手ぇ振ってくんなきゃダメじゃーん!」
降りてきた俺を出迎えたのは、マイキーからの文句。
「うるせぇ。あんなんで笑えるか。ったく…。」
ぶちぶちとこぼす俺に構わず、マイキーは次のアトラクションを目指して歩いていく。
「次はー…。」
くそっ、楽しそうにしやがって。人の気も知らねぇで…。
負けた自分が悪い。それは事実なんだが…。俺は先を歩くマイキーに分からないように、こっそりとため息をついた。


ずいぶん、色んな物に乗せられた。
修理が終わったばかりのジェットコースター、それも最前列、マイキーと二人並んで。
どうだった? の質問には、お前の叫び声がうるさかった、とだけ返しておいた。
コーヒーカップは、マイキーがハンドルを必要以上にぐるぐる回すので、あやうく酔うところだった。
「たーのしーい!!」
はしゃぎまくるマイキーに、またため息が飛び出す。
元々、俺たちがこの遊園地にいられるのは、ケイシーの奴がここの修理を頼まれたからだ。今、設備の点検のために、全てのアトラクションの電源が入れられている。夜が明けるまで、ここで遊び放題なんだが…。
「ねえねえラフ、次はアレ乗ろうよ!」
こうやって、マイキーに引っ張りまわされているのでは、全然楽しくない。
「あー…。」
観覧車前のベンチに腰掛けて、俺は疲れきった体を休めていた。見上げればそこには、ゆったりと回る観覧車の姿。マイキーの奴、あれに乗りたいなんて言い出さなきゃ良いが…。
「ラフ、大丈夫?」
「…大丈夫じゃねぇよ。」
隣に座ってきたマイキーに、げんなりとした呟きを返す。これだったら、普通にトレーニングしてたほうがマシだったな…。
と、そこで俺のシェルセルが鳴る。出てみると、ケイシーだった。修理が終わったから、そろそろ引き上げるという。
「…だとよ。お前に振り回されんのも、ようやく終了だな。」
撤収を告げると、途端にマイキーが俯いてしまう。何だ、まだ何かあんのか?
「…あ、あのさ、ラフ…。」
それまでとはうって変わって、マイキーはもじもじとしている。煮え切らないその態度に、俺はあからさまに大きなため息をつく。
「…言いたいことがあるんなら、さっさと言え。」
「あ、あのさ…、…最後の、お願い、なんだけど…。」
あー、やっぱりか。まだ何かあんのか。
「…お、オイラと、…付き合ってくれない?」

ん? 
どういう意味だ?

「付き合うって、お前…。」
「出来れば、今夜だけじゃなくて、これからも、ずっと…。」
マイキーの声が、だんだん小さくなっていく。んで、顔は真っ赤。あぁ、そういう意味か…。
「…いいぜ。」
「!?」
俺の一言に、マイキーは驚いて目を見開く。
「えっ!? ほ、ホントにいいの!?」
「だって、『何でも言うことを聞く』んだろ?」
「…そ、それが理由なの…? それじゃあ、何か、ちょっと…。」
なおもぶつぶつ言い始めるマイキーの顎を、くっと持ち上げる。そのまま唇を奪うと、マイキーはさらに目をまん丸にした。
「…何だお前、不満なのかよ。」
じっと見つめていると、大きく開いた空色の瞳が、徐々に涙で潤んでくるのが分かる。
「ラフっ…!」
感極まって、マイキーは俺に抱き付いてくる。俺もマイキーの背中に手をやって、優しく甲羅を擦ってやった。
「オイラ、ずっと…、ラフのことが、好きで…!」
「ああ、分かった分かった。分かったから、泣くな。」
見上げると、変わらずにゆっくりと動く観覧車。額にキスを落とすと、俺はこの腕の中の温もりに、すっかり陥落していることに気づいた。


そう、いつだって、勝者が全てを得る。

今夜の主導権だけじゃなく、俺の心まで持って行きやがって。

頼まれたって、離れねぇからな。覚悟しろ?








暖色~

あおきです、どうも。
突発的に思いついて、形にしてみました。ミケラフのつもりで書いたんですが、途中からラフミケと言ってもおかしくなくなってきました。
…いいや、RMRってことで←

このSSは、以前DLで書いた「深夜の遊園地デート」と対になっていますので、そちらも合わせて読んでいただけたらな、と思います。

タイトルは、久々にE/-/R/O/T/I/Cです。懐かしい…


では、今日はこの辺で。
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