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タートルズSS 「我が儘」 (闇レオ×こにょれお)  

「ふーむ…。」
私の真剣な眼差しを受けながら、初老の医師は聴診器を外し、簡潔に言った。

「風邪ですな。」

やっぱりか。私は天を仰ぎ、長いため息を吐き出した。
今朝、レオナルドがなかなか起きてこなかった。いつもは元気に、私の部屋に飛び込んでくるはずなのに…。
様子を見に行くと、彼女はまだベッドに横になっていた。
「…レオナルド? どうした…?」
私が呼ぶと、彼女はうっすらと目を開ける。真っ赤に染まった頬、とろんとした目、その様子は、一目で具合が悪いと知れる。
「熱があるのか…。」
彼女の額に手をやると、かなり熱くなっている。しかし、
「おじさまー…。」
小さな体は、寒気を覚えているらしく、小刻みに震えていた。まずい、まだ熱が上がりそうだ…!
「すぐに医者を呼ぶから、待っていなさい。」
レオナルドの部屋を飛び出して、私はすぐに近くの診療所に駆け込んだ。半ば無理やり連れてきてしまった医師は、嫌な顔一つせず、レオナルドを診察してくれた。
「薬を出しておきますので、食事の後に必ず飲ませてください。あとは部屋を暖かくして、ゆっくり寝ておれば治るでしょう。水分補給を欠かさないことと、あとは果物がいいでしょうな。」
「…ありがとう、ございました。」
深々と頭を下げる私に、医師はにこにこと笑ってくれた。
「まあ、あなたが診療所に凄い剣幕で駆け込んでこられたときは、少々驚きましたがな。あなたが看病するのであれば、すぐに治るでしょう。」
「は…。」
私は照れてしまって、頭をかく。医師を玄関前まで送り、私はレオナルドの部屋に戻った。
「……。」
今、彼女は濡らしたタオルを額に乗せ、穏やかな寝息を立てている。落ち着いているようだが…。
(レオナルド…!)
いつも、私に元気な笑顔を向けてくれる彼女が、体調を崩し、ベッドに伏せっている。その事実が、私の心に不安の影を落としていた。
心配でたまらない。早く、元気になってくれ…!
ベッドの横に椅子を持ってきて、私はそこに座る。と、私の腹が小さく鳴った。
(…あ。)
そうか、この騒ぎで忘れていたが、まだ朝食を摂っていなかった…。
侍女に命じて、サンドイッチとコーヒーを持ってきて貰う。二つのサンドイッチを腹に納め、コーヒーを一口飲んだところで、レオナルドの口が小さく動いた。
「良いにおい…。」
「…レオナルド?」
その呟きを聞き漏らすはずもない。私が声を掛けると、レオナルドはふっと目を開け、こちらに笑みを向けてくれた。
「おじさま…。」
「…目が、覚めたのか。」
頭を撫でてやると、私はレオナルドの額のタオルがすっかり温くなっているのに気づいた。ベッドサイドに用意された木の桶には、氷の入った水と、替えのタオルが入っている。私は桶の中のタオルを取り出して絞り、彼女の額の物と交換する。
「気持ちいい…。」
ひんやりとしたタオルの感触に、レオナルドは目を細める。…可哀想に。代われるものなら、代わってやりたい…。
「…レオナルド、何か、食べたいものはないか?」
「…えっ?」
顔の汗を拭いてやりながら、私は言葉を続ける。
「お前は、いつだって謙虚だからな。こんな時ぐらい、我が儘を言ってもいいんだぞ?」
「んー…。」
レオナルドは、しばし空中に視線を彷徨わせ、一度瞬きをした後に、私に向かってこう言った。
「…それじゃ、あの…、手を、握っててください…。」
言い終わると同時に、布団の中から手が出てくる。一方、私はそんなお願いをされるとは思わず、呆気に取られていた。
「…それが、お前の我が儘か?」
「…はい。わたしの、精一杯のわがままです…。」
なるほど。私はレオナルドの言葉を噛み締めるように、何度も何度も頷いて見せた。
「…よし、分かった。」
まあ、これもレオナルドらしいと言える。小さな手のひらを包み込むように握ると、彼女は安心したように目を閉じた。
「嬉しい…。」
その言葉を最後に、レオナルドは再び眠りに落ちていく。先ほどよりも穏やかな表情になった彼女に、私は小さい声で囁いた。
「…ずっと側にいてやるから、早く良くなるんだぞ、レオナルド。」
私の声が届いたのか、彼女の顔に浮かぶ笑みが、少し深くなったような気がした。






テーマ:「こにょれおの看病をする闇レオ」。

闇レオは、こにょれおが本当に大切なので、もしこにょれおが体調を崩したりすると、もう心配で心配でどうしようもなくなるんじゃないか、と思います。
寝ずの看病もデフォルト。

では。
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カテゴリ: タートルズSS(にょた)

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