10« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»12

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ: スポンサー広告

tb: --    cm: --

タートルズSS 「最後の一センチ」 (おっさんRL、現代パラレル) 

レオナルドとの付き合いは、羞恥心との戦いでもある。
時々見せる、成人男性とは思えないほどの…、ある種の可愛らしさのようなモノ。そして、それが醸し出す甘い雰囲気。
飲まれたら負けだ。照れたら負けだ。分かってはいるが…、目下、連敗中である。


部屋に広がる、甘いチョコレートの匂い。テーブルの上にあるのは、取りやすいように広げられたポッキーの袋。
近所のドラッグストアで安売りしていたのを、二人で買ってきたのだ。少し多めに買ってきたので、残りは冷凍庫に入れてある。

「そういや、ポッキーの日って売り場に書いてあったな」

「…だからあんなに安かったのか」

「お客さん、みーんなポッキー買ってたもんな」

みんな考えることは一緒だな。俺は苦笑を浮かべつつ、ポッキーを一本手に取り、膝の上の雑誌をめくる。

レオナルドはテレビを見ながら。俺は雑誌を読みながら。順調にポッキーは減っていき、俺とレオナルドが同時に手を伸ばしたときには、最後の一本になっていた。

「あ、悪ぃ。食っていいぞ」

俺が手を引っ込めると、レオナルドは残ったポッキーを袋ごと自分の方に引き寄せ、…食べようとしない。

「食わねぇの?」

俺が問うと、レオナルドはようやくポッキーをつまみ、何故か俺をじっと見つめてくる。その意味を悟り、俺は緊張感に身を強ばらせた。

…一本だけ残ったポッキー、何かを願うようなレオナルドの視線、これは、まさか…!

「…まさかお前、したいの? ポッキー、ゲーム…」

恐る恐る投げた言葉に、レオナルドが頷く。予感的中かちきしょう!

お前何でそんなに変なとこで乙女なんだよとても同じ年齢のおっさんとは思えねぇよ頼むから顔赤らめんの止めてくんねぇかな

ああっ、たく!

「一回だけだからな!」

目まぐるしく変わる思考を、気合いで飛ばす。照れもあってか、自然と声が大きくなる。どことなく嬉しそうにポッキーをくわえるレオナルドに、そっと顔を近づけた。

チョコレートの付いていない箇所は、さっきまでレオナルドがつまんでいたからか、少し温かい。焦らすように食べ進めていくと、レオナルドの目が静かに閉じられる。俺は彼の頭の後ろに手をやり、最後の一センチだけ残して、一度顔を離した。

「…?」

それまで閉じていたレオナルドの目が、訝しげに開かれる。俺は口の中のポッキーを飲み下して、ぽつりと一言。

「…焦らしたほうが喜ぶだろ、お前」

「…っ」

そして、今度こそ。レオナルドの頭を引き寄せ、残った一センチをかじり、唇が触れ合う。チョコレートのせいか、普段よりも甘い口付け。

彼の唇についたチョコレートを舐めとり、レオナルドが口の中に残った部分を食べて、終了。

「…満足か?」

「…あぁ」

そうか満足か。そりゃ良かった。おかげで俺はまた負けたよ。もう笑うしかねぇな。

「あーあ! 甘酸っぺぇなこんちくしょう!」

大きく伸びをして、俺は肩を震わせて笑い出す。それにつられて、レオナルドもくすくすと笑う。
しょうがねぇ、せっかく甘い雰囲気なら、たまには乗ってみっか。

「なぁ、レオナルド」

「何だ」

「普段あんまり言わねぇけどさ、…愛してんぜ」

「…俺も、お前を愛してる」

「よし」

胸を満たす温かさに、俺は心からの笑顔になった。



さぁ、もう一度、チョコレートより甘い口付けを交そう。

二人を隔てる、最後の一センチの距離を、ぐっと詰めて。








ぎりぎり間に合ったポッキーの日

去年はジックスD、今年はおっさんラフレオです_(:3 」∠)_

糖度レベル:極甘

どうぞ召し上がれ♪
スポンサーサイト

カテゴリ: タートルズSS(RL)

tb: 0   cm: 0

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。